肝血管腫
肝血管腫とは
- 肝臓の良性の腫瘍です。
- がんではないので、転移はしません。
1️⃣ どんな腫瘍なのか?
肝血管腫は、肝臓にできる腫瘍で、血管の組織の異常から形成されます。そのため、血液が豊富に流れる特徴があります。
2️⃣ どれくらいの人がなるのか?
- 成人の約1-5%が罹患すると言われており、やや女性に多く見られます。
- 良性腫瘍の中では、肝臓で最も多く発生するものとして知られています。
3️⃣ どうやって発見するのか?
大半の場合、特に症状が出ることなく、健康診断の超音波検査やCT検査で偶然見つかります。
4️⃣ 治療は必要なのか?
ほとんどの場合、治療は行わずに経過観察するのが一般的です。
5️⃣ 注意点は?
極めて稀ですが、巨大な肝血管腫の場合、カサバッハ・メリット症候群を起こすリスクがあります。この症候群では、肝血管腫内で血小板などの出血を止める成分が消費され、全身で出血しやすくなることがあります。
肝血管腫の診断方法
🩺 超音波検査 (エコー)
- 特徴: 肝臓の形や内部のエコーを見ることで腫瘍を検出します。
- メリット: 非侵襲的で、放射線のリスクがなく、比較的安価。
- デメリット: 小さい腫瘍や肝臓の奥の腫瘍は見逃しやすいことがある。他の腫瘍との区別がつきにくい。
🖥 造影コンピュータ断層撮影 (CT)
- 特徴: X線を使って肝臓の断層像をとり、腫瘍の大きさや位置を詳しく確認します。
- メリット: 高精度な画像が得られ、腫瘍の詳細な情報を得られる。
- デメリット: 放射線を使用するため、頻繁な検査は避けるべき。
🧲 造影磁気共鳴画像法 (MRI)
- 特徴: 磁場とラジオ波を使って、肝臓の詳細な画像を取得します。
- メリット: 高い解像度で腫瘍の詳細な情報を得られ、放射線がない。
- デメリット: CTや超音波に比べてコストが高い。狭所恐怖症の人は苦手とすることがある。
📌 注意 肝血管腫の診断には、これらの検査方法を組み合わせて行うことが一般的です。専門の医師の診断を受けることが重要です。