萎縮性胃炎
萎縮性胃炎とは、胃の粘膜が慢性的な炎症によって薄くなり、胃液を分泌する胃腺が消失していく状態を指します。胃の粘膜が萎縮すると、消化機能が低下するだけでなく、胃がんのリスクが高まることが知られています。堺市東区の初芝駅から徒歩1分の場所にある中村まさし内科クリニックでは、消化器内科専門医としての知見を活かし、胃カメラ(内視鏡)による精密な診断と適切な治療を提供しています。私たちは、患者さんが抱える胃の不快感や将来への不安に寄り添い、丁寧な説明と負担の少ない検査を心がけています。胃の健康を守ることは、全身の健康を守ることにつながります。
萎縮性胃炎の症状について
萎縮性胃炎は、初期段階では自覚症状がほとんど現れないことが珍しくありません。しかし、炎症が進行して胃の機能が低下してくると、日常生活の中でさまざまな不調を感じるようになります。患者さんが当院を受診されるきっかけとなる主な症状には、以下のようなものがあります。
- 胃が重たい感じ(胃もたれ)や不快感がある・・
- 少し食べただけでお腹がいっぱいになる(早期膨満感)・・
- 食欲が以前よりも落ちてきた・・
- みぞおちのあたりが重苦しい、あるいは鈍い痛みがある・・
- げっぷや胸やけが頻繁に起こる・・
これらの症状は、胃粘膜の萎縮によって胃酸の分泌が減少したり、胃の動きが悪くなったりすることで引き起こされます。症状が軽いからと放置してしまうと、気づかないうちに胃の粘膜がさらに薄くなり、より深刻な疾患へと進行する恐れがあります。初芝駅近くの当院では、こうした些細な体調の変化も見逃さず、適切な検査を提案いたします。
食後の不快感と消化不良
萎縮性胃炎が進むと、胃酸の分泌量が減るため、食べ物の消化に時間がかかるようになります。これにより、食後にいつまでも食べ物が胃に残っているような感覚(胃もたれ)が生じやすくなります。脂っこい食事を避けるようになるなど、食生活に変化が出始めた場合は注意が必要です。
栄養の吸収不足による二次的な症状
胃粘膜の萎縮によって胃酸が不足すると、鉄分やビタミンB12の吸収が妨げられることがあります。その結果として、貧血によるふらつきや立ちくらみ、疲れやすさといった全身症状が現れるケースも存在します。消化器の不調だけでなく、全身の倦怠感を感じる場合も、一度専門医による診察を受けることをお勧めします。
萎縮性胃炎の原因について
萎縮性胃炎が起こる最大の原因は、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)への感染です。日本人の萎縮性胃炎の多くが、このピロリ菌による慢性的な炎症の結果であることがわかっています。ピロリ菌以外の原因も含め、主な要因を整理すると以下のようになります。
- ピロリ菌による持続的な胃粘膜の炎症・・
- 加齢に伴う胃粘膜の自然な変化・・
- 自己免疫疾患による胃粘膜の攻撃・・
- 喫煙や過度な飲酒などの生活習慣・・
- 塩分の多い食事の継続的な摂取・・
ピロリ菌は幼少期に口から入ることで感染し、胃の中に住み着いて毒素を出し続けます。これにより胃の粘膜が長年ダメージを受け続け、最終的に萎縮性胃炎へと至ります。かつての日本では衛生環境の影響で感染率が高かったため、現在のお年寄りや中年層の方には特に多く見られる疾患です。
ヘリコバクター・ピロリ感染の影響
ピロリ菌が胃の中に存在し続けると、粘膜を保護する機能が弱まり、胃酸によるダメージを直接受けるようになります。これが何十年も繰り返されることで、胃の細胞が消失し、腸の細胞のような組織に置き換わる「腸上皮化生」という状態に進むことがあります。このプロセスこそが、胃がん発生の大きなリスク因子となります。むしろピロリ菌感染がなければ胃癌の発症率は極端に抑えることができると考えられています。
生活習慣と環境要因
ピロリ菌が陰性であっても、不規則な生活や刺激物の摂取は胃に負担をかけます。特に、高塩分の食事は胃の粘膜を傷つけやすく、炎症を助長させることが指摘されています。堺市東区の当院では、ピロリ菌の有無だけでなく、患者さんのライフスタイルに合わせたアドバイスも大切にしています。
萎縮性胃炎の病気の種類について
萎縮性胃炎は、その原因や萎縮の広がり方によっていくつかの種類に分類されます。診断にあたっては、胃カメラを用いて胃の出口(幽門側)から入り口(噴門側)にかけての粘膜の状態を詳細に観察することが不可欠です。一般的に知られている主な分類は以下の通りです。
A型胃炎(自己免疫性胃炎)
自身の免疫システムが誤って自分の胃細胞を攻撃してしまうことで起こる稀なタイプの胃炎です。胃の体部(中央から上部)に強い萎縮が見られるのが特徴で、ビタミンB12の吸収障害による悪性貧血を伴うことがあります。ピロリ菌とは無関係に進行するため、専門的な診断が必要です。
B型胃炎(ピロリ菌関連胃炎)
日本における萎縮性胃炎のほとんどがこのタイプに該当します。ピロリ菌感染によって胃の出口付近から炎症が始まり、徐々に胃全体へと萎縮が広がっていきます。内視鏡検査では、血管が透けて見えるほど薄くなった粘膜や、粘膜がボコボコとした状態を確認することができます。
木村・竹本分類による進行度の判断
内視鏡診断において、萎縮の範囲を客観的に評価するために用いられる分類法です。当院でもこの分類に基づき、患者さんの病状がどの程度進行しているかを正確に把握します。進行度は大きく分けて以下の2つの段階に分類されます。
- 閉鎖型(C型)・・萎縮が胃の出口付近に留まっている比較的初期の状態・・
- 開放型(O型)・・萎縮が胃の入り口付近まで広範囲に及んでいる進行した状態・・
この分類で「開放型」に近づくほど、胃がんが発生するリスクが高まると考えられています。そのため、ご自身の萎縮の範囲を正しく知ることは、将来の健康管理において非常に重要な意味を持ちます。中村まさし内科クリニックでは、内視鏡内科として、微細な粘膜の変化を見逃さない検査を行っています。
萎縮性胃炎の治療法について
一度萎縮してしまった胃の粘膜を完全に元の状態に戻すことは難しいとされています。しかし、適切な治療を行うことで、症状を和らげたり、病気の進行を食い止めたり、合併症である胃がんを早期に発見したりすることが可能です。当院では主に以下の治療アプローチを組み合わせています。
ピロリ菌の除菌治療
ピロリ菌が陽性である場合、除菌治療が最も優先される治療法です。2種類の「抗菌薬」と1種類の「胃酸を抑える薬」を7日間服用することで、菌を死滅させます。除菌に成功すると、胃の炎症が治まり、萎縮の進行を遅らせる効果が期待できます。また、胃がんのリスクを半分から3分の1程度に下げられることが報告されています。
薬物療法による対症療法
胃もたれや膨満感などの症状がある場合には、胃の動きを助ける薬や、粘膜を保護する薬を処方します。患者さんお一人おひとりの症状に合わせて、最適な薬剤を選択します。これにより、日常生活の質(QOL)を向上させることが可能です。
定期的な内視鏡検査(胃カメラ)
治療と同じくらい重要なのが、定期的な検査です。萎縮性胃炎は胃がんの「土壌」となるため、自覚症状がなくても年に一度程度の胃カメラ検査を強くお勧めしています。当院では、鼻から入れる細いカメラ(経鼻内視鏡)や、鎮静剤を使用した眠った状態での検査など、患者さんの苦痛を最小限に抑える工夫を凝らしています。
定期検査の意義
早期の胃がんは内視鏡で切除できることが多く、予後も非常に良好です。しかし、早期胃がんは症状がほとんど出ないため、定期的な検査なしに見つけることは困難です。初芝駅前の利便性を活かし、お忙しい方でも定期的に通いやすい環境を整えています。
萎縮性胃炎についてのよくある質問
Q1. 萎縮性胃炎と診断されましたが、必ずがんになりますか?
A1. 必ずがんになるわけではありませんが、健康な胃粘膜の方に比べると、がんが発生しやすい状態であることは事実です。そのため、定期的な内視鏡検査で「早期発見」できる体制を作っておくことが非常に重要です。
Q2. ピロリ菌を除菌すれば、もう検査は必要ありませんか?
A2. 除菌に成功しても、過去に受けたダメージ(萎縮)は残ります。除菌後もがんが発生する可能性はゼロではないため、引き続き年1回の定期検査を継続することをお勧めします。これを「除菌後胃がん」の早期発見のために行います。
Q3. 胃カメラは苦しいと聞きますが、楽に受ける方法はありますか?
A3. 当院では、嘔吐反射の少ない鼻からのカメラ(経鼻内視鏡)や、鎮静剤を使用してリラックスした状態で受ける検査を選択いただけます。患者さんの不安に寄り添い、できるだけ楽に受けていただけるよう最善を尽くします。
Q4. 食生活で気をつけるべきことはありますか?
A4. 塩分の摂りすぎを控え、バランスの良い食事を心がけることが大切です。また、アルコールや喫煙などの刺激物を避けることも、胃粘膜への負担を減らすことにつながります。具体的な食事指導も当院で行っております。
院長より
中村まさし内科クリニックのホームページをご覧いただきありがとうございます。院長の中村です。私は内科専門医および消化器内科専門医として、長年多くの患者さんの胃の悩みと向き合ってきました。萎縮性胃炎と診断されると「がんになるのではないか」と不安になられる方も多いと思いますが、正しく理解し、適切に対処すれば決して怖い病気ではありません。
私たちのクリニックは堺市東区のクリニックモール内に位置し、地域の皆さんが相談しやすい「かかりつけ医」を目指しています。同じモール内の脳神経外科、整形外科、小児科などの各クリニックとも密に連携しており、お体全体の健康を総合的にサポートできる体制を整えています。初芝駅から徒歩1分という通いやすい場所ですので、お仕事帰りや買い物ついでにお立ち寄りいただけます。
胃カメラ検査に対して「怖い」「痛そう」というイメージをお持ちの方も、まずはご相談ください。当院の内視鏡では、最新の知見と技術を用い、患者さんが「これなら毎年受けられる」と思えるような、苦痛の少ない検査を提供することに情熱を注いでいます。胃の不快感を我慢せず、私たちと一緒に健やかな毎日を取り戻しましょう。どんな些細な不安でも構いません。皆様の来院を心よりお待ちしております。
